ヴァイオリンは一般的に単音で弾く楽器ですが、少なからず多くの曲で2重音、3重音、4重音と言った和音が出てきます。この和音を弾くのはなかなか難しく、音程や音色に悩むことが多いように思えます。
和音を弾く際に、右手は力一杯弓を弦にこすりつけて、左手は力一杯押さえてというケースが見られます。右手は両方の弦に弓を当てようと力一杯、でも、フラフラして。また、左手は音程を合わせようと指を上下させて探ってしまうのがよくあるケースです。きれいな和音を弾く上で、これらはむしろ逆効果になり濁った響きを作り出してしまいます。
また、和音の練習を始める時は小野アンナ教本などを使用して、和音の練習をする際に「ド・ミ・ドミー」と一音ずつに分けて、それから合わせるという練習を行います。これは一般的に行われることですし、それ自体は問題ないのですが、これをチューニングメータを使っていくら合わせようとしても、美しい和音にはなりません。
和音については、ちょっとしたコツとちょっとした音律に関する知識があります。このことを意識すると断然きれいに響くようになります。和音の弾き方・押さえ方について、また、和音の音程の取り方について、次回以降詳しくお話ししていきたいと思います。