日本はヴァイオリン先進国と言ってよいと思います。ご存じのように、国際コンクールにも多くの方が入賞していますし、ソリスト、オーケストラともに日本人のヴァイオリニストは世界中で大活躍しています。
ですが、日本人ヴァイオリニストの国内での評価は、その実力に比べて不当に低いのではないかと思います。わたしは決して国粋主義者ではありませんが、いまだに外国人演奏家というだけで、もてはやす風潮があるのは残念に思います。
また、実力という面でも、マスコミに大きく取り上げられる話題性が先走りして、ともすれば演奏の実力は軽視されているのではないかとすら思います。もちろん、話題性・宣伝力もプロとしての実力のひとつであることは否めませんが、演奏の実力・芸の巧みさが正当に評価される日が早めに来て欲しいと願っています。
日本人のヴァイオリニストの中にも、あまり知られていない方の中にも、大変に素晴らしい演奏をする方がいます。最近、特に素晴らしいCDを見つけましたので、そのCDをご紹介しようと思います。
江口有香
超絶!秘蔵の無伴奏ヴァイオリン名曲集「庭の千草」
徳間ジャパンコミュニケーションズ
CDのタイトルがキワモノっぽい印象がしてよくないのですが、演奏はとんでもなく素晴らしいです。
1曲目のイザイの4番は、これを聴いたらクレーメルやツィンマーマンのイザイはつまらなくきこえてしまいますし、エルンストの「庭の千草」も、ルジェロ・リッチのは問題外、五嶋みどりのカーネギーホールライブよりも良いかもしれない。
曲目は一般的とは言い難いし、ヴァイオリニストにとっては大変に難しい曲にもかかわらず、それをこれだけ面白く聴かせる腕前は驚くほかありません。
誇大広告のような文章ですが、本心です。特に江口氏とも徳間ジャパンとも関わりはありません。ぜひ、まずは図書館などにあれば借りて聴いてみてください。わたしも市の図書館で借りてこのCDを発見しました。大変におすすめです。
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