身近な人に聴いてもらったり、結婚式などの余興、あるいは保育園や老人施設などで演奏するケースがあります。こういうシーンでこそ聴き手への配慮が強く必要です。
演奏会というと演奏者が主役のように思えますが、特にこういった場での演奏は演奏者以外の人物こそが主役です。その点を勘違いしてしまうと、演奏者・聴き手の双方がつまらない印象に終わってしまう失敗のコンサートになってしまいます。
その点の配慮を選曲を含めて行います。演奏者の弾きたい曲ではなく主役を立てる曲。例えば、お誕生日会ならお誕生日の当事者を、結婚式ならもちろん新郎新婦とご両親を、保育園や老人施設なら園児や入所者それからスタッフを立てる。
主役を立てる気持ち・配慮こそが喜ばれる演奏になります。園児は「トトロ」を、高齢者は「もみじ」を本当に喜ぶのか?自分のためではなく本当にあなたのための演奏になっているのか。少し考えて選曲する必要があると思います。
※「それらしいイベント」である必然性もありますので選曲の難易度は高いです。ヴァイオリンならヴァイオリンらしく、クラシック音楽ならクラシック音楽らしく。定番に交え、その聴き手や主役に強く関係する曲を含めるのは良い方法です。例えば小学校であればその学校の校歌を含めることは簡単に考えられる選曲です。