松脂の塗り方は先生や演奏家、楽器店によっていろんな流儀があります。弓を素速く動かして塗る方もいるし、毛の裏側に塗る方もいたり、塗る量もひとによってさまざまです。
どれが間違っているわけではありませんが、ここでは、比較的一般的と思われる塗り方についてお話ししたいと思います。松脂の塗り方次第で音色は変わりますので、参考になればと思います。
まずは動画をご覧下さい。
塗り残しが多くなりがちな弓の元と先は意識的に少し多めに塗ります。全体的にひと弓で塗っても、少しずつこすりつけても構わないと思います。
塗るときの松脂と弓の毛の圧力は比較的強めです。力加減はマッチで火をつける位の感覚と言えるかと思います。それなりに強めにこすって松脂を充分に弓の毛につけます。
塗る速さはそれほど速くなく。あまり速く動かすと摩擦熱で松脂が溶けるとも言われますし、何より弓を破損させかねません。弓は平気で何百万円しますし、弓によっては1000万円を超える品であることを忘れないで下さい。
松脂を塗るご参考にしていただければ幸いです。