何となく練習した気になるので、ついつい曲の最初から最後まで通して練習しがちです。オーケストラなどの練習で通し稽古が多くなるのは、いろんなパートがある関係上、ある程度仕方ないこととは思いますが、個人の練習でただ単に通すことにはあまり意味がありません。
どんな曲かを充分把握していること、技術的な問題を克服していること、はもちろん前提です。その上、本番と同じように弾いて意味ある通し稽古になります。問題点を抱えたまま何となく最初から最後まで繰り返し弾くのは、むしろ「下手になる練習」をしていることになってしまいます。
本番のつもりで弾くためには録音するのが効果的のようです。失敗しても止まらないこと、不満があっても最後まで通すことがポイントとなるかと思います。録音しているという意識だけで緊張感が全然違うし、結果を聴くことができるのも「意味ある練習」のために効果的です。
ただ通すのは練習にはなりません。本番と同じように弾くのが問題点の把握や改善のために効果的です。