ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」

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温度湿度は神経質になり過ぎず

ヴァイオリンは温度湿度の管理が必要と頻繁に言われます。ヴァイオリンの破損を完全に避けるためには、美術品と同様に温度20度、45%〜55%程度の環境で弦を緩めて保管するのが最善であるとは思います。

ですが、そんな整った環境で必ずしも弾けるわけでもないし、一年中空調の効いた部屋に置いておくのは美術館など特殊な環境でもない限り非現実的です。

極端な高温・低温、極端な高湿・乾燥でなければ概ね大丈夫と言えます。

真夏の自動車の中や真夏にプラスティックのケースに入れて徒歩で移動するなど極端に高温になる環境では注意が必要になります。高温になるとヴァイオリンの表面のニスが溶けて、ケースの跡や毛が付くことがあります。音に大きな影響は無いように思えますが、見た目の上で気分は良くないものです。

極端な高温・多湿では板同士の接着剤であるニカワが溶けて接着が剥がれることがあります。これはノイズが出るようになって気がつくことが多いかと思います。

湿度の変化によって、ネックの角度が変化することがあります(ネックが上がる、下がると言います)。ネックの角度によっては弦と指板の間が空き過ぎて弾きにくくなることがあります。

極端に乾燥すると板が割れることがあります。湿度の変化で板の膨張・収縮に耐えきれなくなったときに板の弱い部分にヒビが入ってしまうことがあります。

ただ、どの楽器でも一様に問題が生じるわけではなく、例えば湿度の変化でネックの角度が変わりやすい楽器があったり、、あまり変わらない楽器もあったりするようです。

ヴァイオリンは大抵の破損についても修理可能ですので、過度に神経質にならず、でも、だからと言って人間が暮らせないような環境にも置かずというレベルで扱って頂ければ問題ないかと思います。

※わたしは温度湿度の管理は、極端な環境を避ける事以外はほぼ何もやっていません。使っていればそのうちどこかが傷んでくるものと思っています。

 

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