古いヴァイオリンがやっぱりいいのか:買い換えのヒント4


買い換えをするときには、一般的にはより良い楽器へと買い換えを行います。その際には、古いヴァイオリンも視野に入ってくると思います。

新しいヴァイオリンよりも古いヴァイオリンの方が良いような気がします。演奏家たちの多くはストラディヴァリやグァルネリと言った250年〜300年ほど前のヴァイオリンを使用していることが多いし、実際に数億円程度と高額に取引されています。するとオールドの楽器がやはり良いのではないかと思ってしまいます。

ヴァイオリンの世界では「オールド」は「古くて良い楽器」のことを指し、単なる古い楽器を指すわけではありません。そういう意味ではオールド名器は確かに良い音がします。音が枯れているだけではなく、音の太さと高音の倍音を兼ね備えています。また、ただのフレーズが「音楽」になる感触があります。

ですが、古いだけのヴァイオリンは決して良い音とは限りません。むしろ固くて薄っぺらい音がする場合が多々あります。古いヴァイオリンが必ずしも良いわけではなく、もともと作りの良い楽器は年数が経っても良い音がするし、もともと作りの悪い楽器は年数が経っても音が悪いということになります。

ヴァイオリンを選ぶ際は、その年代にかかわらず良い音のするものを選ぶべきと思います。現時点で良い音がすれば将来的にも良い音がする可能性が高いと言えます。

※ただ、一度「オールド名器」を手元に置いてみたいという願望・憧れがあるのは分からなくはありません。来歴が確かで誰もが認めるようなオールド名器は必ずそれなりの値段がします。安心を求めるのなら、それなりの金額を支払う必要があるでしょう。ただ、現在のような不況の時は売り手が現金化を急ぐケースもあり、比較的安価に良い楽器を入手できるチャンスとは言えます。


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