あご・首が擦れる:弾くと身体が痛くなる4
ヴァイオリンと身体が擦れて痛みを感じることがあります。あご当てが合わなくて皮膚と擦れる場合や、あご当ての金具と鎖骨周辺が擦れる場合が多くあります。もちろん、ヴァイオリン強く持ちすぎている場合もありますが、あご当てや肩当てなど道具の加減が悪い場合にも生じます。
ヴァイオリンの持ち方がしっくりしない場合には肩当てをあれこれ試したくなることがあるかと思います。わたし自身も肩当てを代えてみたり、肩当ての角度や幅をあれこれ調整してみたり、肩当てを外してみたりなどを試してきました。
その結果、ヴァイオリンがしっかりホールドされる状態は良いことではなく、むしろ右でも左でもなく、上でも下でもなくの中途半端に感じる位置でゆるく保持している状態が望ましいと結論が出ました。肩当ての高さや足の幅なども、しっかり支えられるようにするのではなく、控えめにサポート的な役割にしておいた方が良いと思います。
意外に大事なのは肩当てよりも、むしろあご当てです。あご当てにもいろんな形状がありますし安価なものから高価なものまで様々ですが、形状や価格よりもあご当ての角度、つまりあご当ての調整具合で弾きやすさが大きく変わります。
あご当ての角度が上向きになっていると持ちにくくなります。ある程度表板に近い位置にあった方が楽器が薄く感じられるし、持ちやすく感じられます。
→写真1 表板との間隔が広いと持ちにくい
→写真2 表板との間隔が適切な場合
あご当ての調整はそれほどお金も時間もかからずに弦楽器専門店でやってもらえるはずです。また、ヴァイオリンと接する部分のコルクの加減や足の位置で調整することもできますので、自分で調整も可能です。
楽器を持つ際のトラブルに関しては、持ち方はもちろん、肩当てやあご当ても含めてチェックしてみてはいかがでしょうか?
←Back Next→
ヴァイオリン演奏のヒント
トップ
(C)Caprice