具体的な弓の持ち方
楽器の持ち方や姿勢について、これまで基本的な考え方をお話ししてきました。「伸ばし過ぎず、曲げ過ぎず、強すぎず、弱すぎず、バランスのとれた加減で」が姿勢や構え方のほぼ全てに言えるます。このことを踏まえつつ、具体的に弓の持ち方についてお話しいたします。
弓の持ち方は、手や指の大きさによっても見た目が変わるし、流派によって若干の差があります。そして、どの持ち方が正しいというものでもありません。従って、単純に位置や長さ、角度でお話しするのは無意味なことでしょう。
少なくとも言えることは、指も手も伸ばしているわけでもなく曲げているわけでもないことと、指先で持とうとするのではなく手全体で包み込むような感じになるということ。 この点に注目して、画像を見ていただきたいと思います。
弓を持っている画像1
弓を持っている画像2
弓を持っている画像3
弓を持っている画像4
親指から小指まで軽く曲がっていること、手のひらも丸くなっていることに注目していただきたいと思います。
親指は巻き皮とフロッグ(毛箱)の間に置きます。爪が飛び出るほど深く持つわけではありません。ですが、指先で持つわけでもありません。やや指の腹にかかって持ちます。
人差し指は第1関節から第2関節の間あたりがスティックに当たります。中指は親指の真向かいくらいにスティックに当たるのは第1関節から第2関節の間あたりになります。薬指もスティックに当たるのは第1関節と第2関節の間で、指先はフロッグにかかります(指先が当たるのはスティックではありません)。小指はスティックの真上に置き、やや曲げます。
いわば、弓を指先でつまむのではなく、指全体・手全体で包み込む感じが近いと言えます。それでは、この形を作る手順をお話しします※。
1. 親指と人差し指で弓の毛が上になるように持ちます。
2. バランスを取って一番安定する位置に親指と人差し指を微調整します。→画像
3. 中指をそのまま(あまり何も考えないで)曲げます。→画像
4. 薬指もそのまま(あまり何も考えないで)曲げます。→画像
5. 小指をスティックの真上に置きます。→画像
6. 弓の毛を下にします。→画像
弓の持ち方のヒントになれば幸いです。
※この方法の出所はわかりませんが、わたしが先生から習ったやり方のひとつで、柔らかくふんわりと持つ感じがつかみやすく感じます。このままの形で弾くと、音色も良くなりますのでぜひお試し下さい。
※PC版サイトでは動画で説明しています。よろしければご利用下さい。 http://www.violinwakaru.com/artcl_30/30_00080.htm
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