通し練習は本番のつもりで-曲を練習する方法12


曲を通しての練習は本番のつもりで弾かなければ意味がありません。

何となく練習した気になるので、ついつい曲の最初から最後まで通して練習しがちです。オーケストラなどの練習で通し稽古が多くなるのは、いろんなパートがある関係上、ある程度仕方ないこととは思います。ですが、個人の練習でただ単に通すことにはあまり意味がありません。

どんな曲かを充分把握していること、技術的な問題を克服していること、はもちろん前提です。その上、本番と同じように弾いて意味ある通し稽古になります。問題点を抱えたまま何となく最初から最後まで繰り返し弾くのは、むしろ「下手になる練習」になってしまうのではないでしょうか?

本番のつもりで弾くためには録音するのが効果的のようです。失敗しても止まらないこと、不満があっても最後まで通すことがポイントでしょうか。録音しているという意識だけで緊張感が全然違うし、結果を聴くことができるのも「意味ある練習」のために効果的です。

ただ通すのは練習にはなりません。機械の動作テストのようなもので、本番と同じように弾くのが問題点の把握や改善のために効果的です。

意味ある通し稽古の参考になれば幸いです。

←Back Next→
ヴァイオリン演奏のヒント
トップ

(C)Caprice