最初に買う音階 - 教本は何が良い?3
どんな曲でも安定して弾けるようになるためには音階練習が効果的です。
音階を練習したからと言って、それだけで上達するわけではありません。音階はいわば公文式の算数のようなパターン練習です。足し算・引き算などのパターン練習をいくら繰り返しても高等数学ができるわけではありませんが、パターンを覚えておくと計算が速くなるのは事実です。
音階というのはあくまでもパターン練習で、同種のパターンが出てきたときに素早く対応できるようにするための練習といえます。
初めて購入する音階練習の教本としてお勧めできるのは、「小野アンナ ヴァイオリン音階教本」です。相当に古いし、特別に内容が優れているとは思いません。最小限の内容が要領よくまとめられていること、国内の多くの教室で使用されていること(どこでも通用するというのは大事なことです)、値段が手頃なこと、が、お勧めする理由です。
最初の方にはゆっくりの音階練習から始まっていますが、大人の方の場合はここから始める必要はないと思います。2オクターブの音階から始め、また、3度や6度、オクターブ、10度の和音、フラジオレットなどを早いうちから練習した方が効果があるように思えます。
また、フラットの音階よりはシャープの音階の方がヴァイオリン曲での使用頻度が高いため※、シャープの音階から練習を始めるのはひとつの方法と思います。
速いテンポで練習することはそれほど重要ではありません。ゆっくりのテンポで正確に弾けるかどうかが音階を練習するポイントです。公文式の算数で、早くできても間違いばかりでは意味がありません。常に正しい答えが出せることが一番大事で、次にスピードが要求されるものです。
練習プランの参考になれば幸いです。
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→小野アンナ ヴァイオリン音階教本
※オーケストラ曲ではフラットの曲が頻繁に出てきます。
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