弦楽器フェアのようなイベントに行ってもヴァイオリンなどが並んでいるだけでわからないしおもしろくない、と思う方もいらっしゃるかもしれません。美術品一般に言えることですが「見方」ひとつでおもしろくも、つまらなくもなるものです。
そこで、今回は楽器をおもしろく見るヒントをお話しします。
「買うつもりで見る」これに尽きます。実際買うかどうかは関係ないし、また、買える値段かどうかも関係ありません。たくさん展示してある中から「一本購入するとしたら」と思って見ると、興味を持って見ることができるはずです。
この見方は、最近NHK「ためしてガッテン」で放送されて自信を持つことができたのですが※1、わたし自身は20年ほど、楽器を見る度に「買うつもりで見て・弾く」「自分で値段を付けてみる」を続けてきました。そうする中で、楽器について興味を持つことができたし、それが演奏にフィードバックされた面もあります。
楽器の見どころは、「ヴァイオリンがわかる!」の2005/7/29号から2006/2/4号あたりをご覧になると、手に取って楽しめるのではないかと思います。裏板の木目だけではなく、スクロールやパフリングの形、古い楽器なら修理の痕跡などが実際にご覧になれるはずです※2。
わたしの得ている情報によると、弦楽器フェアには今年も多くの楽器店が出品し、数百万円〜一千万円程度のモダンイタリーなども出品されます。また、もしかするとオールドの名器も出品されるかもしれません。騒然としているため音を聴くのは不向きな環境ですが、たくさんの楽器を触ることができるのは間違いありません。
「ヴァイオリンがわかる!」の記事が展示会を楽しむヒントにして頂ければ幸いです。ぜひお楽しみ下さい。
※1 http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2007q3/20070912.html
※2「ヴァイオリンを選ぶ-愛器を見つける知識の」一覧ページ
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