ヴァイオリンが良くないと上達しない、安物のヴァイオリンはおもちゃだ、なんて言う人がいます。「君が上達するにはもっと良い楽器が必要だ」などと言って、高額な楽器を売りさばいてリベートを受け取っていた芸大教授もいましたね。
プロを目指す人、プロの方々の間には熾烈な競争があります。ライバルに勝つためには、あらゆる手段を使うのがプロの世界です。勝つためには、使う道具のハンデがあってはならない。当然のことです。
ですが、楽しみとしてヴァイオリンを弾くには、安い楽器だって充分楽しめるものです。良い楽器だったら、良い楽器なりに楽しめるのも事実ですが、安いからダメということはありません。
わたし自身、19,800円のヴァイオリンを持っていたことがありますが、これでもそれなりにヴァイオリンとして弾けます。ポルシェやフェラーリだけが運転を楽しめる車ではなく、軽自動車だって運転の楽しみは味わえるようなものです。
どのヴァイオリンだって同じと言っているわけではありません。どんなヴァイオリンだって、それぞれ、それなりのレベルで楽しめると言うことです。
ヴァイオリンは高いからと思ってあきらめているのなら、ぜひとも安い楽器を通してヴァイオリンの世界を覗いてみたらいかがでしょう。
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