ヴァイオリンを弾くと肩がこるという方は多いかと思います。また、左側の奥歯が痛くなる場合もあります。
わたし自身のことですが、小学生の頃から肩こりがひどかったし、奥歯が鈍く痛むことがしょっちゅうでした。首はバキバキいっていたし、慢性的に肩から首の後ろが張っている状態が10年以上ずっと続いていました。
原因はヴァイオリンの持つ力加減でした。ヴァイオリンはあごで「しっかり」持ちなさいと指導されることが多く、わたし自身もずっと「ヴァイオリンをあごでしっかりと挟むべき持つべき」と思っていましたが、これが肩こりの原因でした。
「あごでヴァイオリンをしっかり持つべきではない」、「時々首を持ち上げることができる程度に」、「あごでの支えは最小限で足らない分は左手で支える」と言った表現で、多くの名演奏家が異口同音に「緩めて持つこと」を推奨しています。このことをを実践したら音色の改善と同時に肩こりも奥歯の痛みもなくなりました。
少なくとも、ヴァイオリンを弾くにあたって、「力を入れてしっかりと」という発想はマイナスに働くようです。できるだけ、楽器や弓が自由に振動できるようにすることが音色面でも、身体の面でもプラスになると言えます。
肩こりや奥歯の痛みがひどい方は、「必要以上にしっかりと持つ」から「最小限に持つ」に、「あごでヴァイオリンを挟む」から「あご当てに乗せる」に、としてみてはいかがでしょうか?
※肩当てを外して、しばらく弾いてから、再度肩当てをつけて弾くと、緩んだ状態がわかりやすくなります。肩当てがなければ全く弾けないという状態は、その時点で挟みすぎですし、肩当ては身体にフィットする必要もありません。
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