よく言われるように、ヴィブラートには主に「手首からのヴィブラート(ハンド・ヴィブラート)」と「腕からのヴィブラート(アーム・ヴィブラート)」があります。
「手首からのヴィブラート」が正しい、いや、「腕からのヴィブラート」が正しい、といった話もよく聞きますが、どちらが正しいわけでも、どちらが間違っているわけでもありません。出る音色に若干違いがあるため、両方できるのが理想とは思いますが。
通常は、片方をマスターしてから、もう一方をできるようにすればよく、これからヴィブラートを始める方や、始めたばかりの方は当分の間はやりやすい方だけで構わないと思います。
今回は、ヴィブラートの際の手首、または、腕の動きを理解するというお話です。まず、演奏時の手首および腕の動きを見てみてください。
手首のヴィブラート(画像をクリックすると動画が再生されます。1MB程度の動画ファイル。音が出ます。)
腕のヴィブラート(画像をクリックすると動画が再生されます。1MB程度の動画ファイル。音が出ます。)
動きが手首から発生しているか、腕から発生しているかの違いがお分かりでしょうか?
この動きを理解するには、壁に向かって手を動かしてみると分かりやすいと思います。人差し指で壁をノックするように、動かします。
「手首からのヴィブラート」の場合(画像をクリックすると動画が再生されます。1MB程度の動画ファイル。音は出ません。)
「腕からのヴィブラート」の場合(画像をクリックすると動画が再生されます。1MB程度の動画ファイル。音は出ません。)
この動きが、一秒に8回(四分音符=120として4回。すなわち8Hz)で繰り返されることになります。ヴィブラートの動きを理解する手助けになれば幸いです。
参考:Simon Fisher, 1997, Basics,Peters
←前の記事「指の屈伸(指板に置いたまま):ヴィブラートの練習2」を読む
→次の記事「速い練習・遅い練習:ヴィブラートの練習4」を読む
→ 一覧ページに戻る → トップページに戻る
|