ヴァイオリンの構え方のお話ではありません。構え方は多くの書籍やネットでも見ることができますし、かなり奥の深い話題ですので、またいずれとさせてください。ここではヴァイオリンの持ち方のお話をします。
一般論ですが、ヴァイオリンを持つ際に触ってよいのはニスの塗っていない部分で、すなわち、ネックの部分と顎あての部分ということになります。ネックと顎あてを持って、丁寧に取り扱うのが良いと思います。
その理由は、ニスや楽器を傷めるからではなく、人間関係の問題と思います。他人の指紋が付くことを嫌う方や、触ることでニスを傷めると考える人は少なくありません※。嫌がられることをしない方が良好な人間関係を保つことができるのは、どの世界でも同じでしょう。
なので、自分のヴァイオリンを持つときではなく、他人(お友達や楽器店など)のヴァイオリンを触るときの注意と言うことになります。触る場所だけでなく、指輪やネックレス、上着の金具などヴァイオリンに傷を付けるものには注意です。
「大事に扱っているよ」という気遣いと態度で接した方が、「コノヤロウ」を避けることができます。つまらないところで良好な関係を失わないために、ヴァイオリンを扱う参考になれば幸いです。
※巨匠の映像などでは、ペグを持ってぶら下げたり板や指板を持つ方もいます。また、長期的に見ればともかく、少し触ったくらいで簡単にニスが傷むわけでもありませんし、逆に傷む部分は弾けば必ず傷みます。ですが、そういう問題ではありません。
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