名器の音が聴けるCD(ストラディヴァリやグァルネリなどの名器を10挺ほど比較できるようにしたもの)がいくつか販売されています。しかし、観客に聞こえる音の再現を目指しているのか、演奏者に聞こえる名器の音が聴けるCDはめったに見あたりません。
良いヴァイオリンは何が良いかというと、演奏者自身の音楽が変わるという点にあります。名器で演奏すると、がぜんフレーズに生命が宿ります。その意味で、名器は、聴衆のものではなく、演奏家のものなのです。
そこで、演奏者に聞こえる音に近いCDをご紹介いたします。名器は耳元ではこんな音がするという参考になさってください。
アルテュール・グリュミオー バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためにソナタとパルティータ フィリップス
演奏としても大変な名演ですが、この音が演奏家が聞く音にかなり近い。低い倍音、Zuと呼ばれるノイズのような音、音の張り、を感じ取ることができます。これらは、すべて名器の音の特徴です。
楽器選びの際は、一度グリュミオーのバッハを聴いてみてから、出かけてみてはいかがでしょうか?
無伴奏ソナタ:ASIN: B00005FF67 ¥2,039
→AmazonでこのCDを見る
無伴奏パルティータ:ASIN: B00005FF68 ¥2,039
→AmazonでこのCDを見る