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聴く人を意識するとずっと上手に聞こえます - 客観的に聴く、聴く人を意識する1

誰かに話しかけるように弾くと上手に聞こえる場合があります。逆に言うと、独り言のような演奏は大変に聞き苦しいものがあります。

言葉と同じく音楽も一種のコミュニケーションです。通常、会話をするときには、相手の様子を伺い、相手に話が伝わっているか確認しながら、話を続けていくことが多いかと思います。不特定多数を相手に演説やスピーチをするような場合も、相手が聞き取れるように話すことは最低限必要なことです。

音楽の場合も同じで、演奏している内容を相手が確実に聞き取れるように弾くのが望ましい。ひとつひとつの音が相手に伝わっているか確認しながら弾くくらいの方が良い。聴いている側に、「こんなことを言いたいのだよ」ということが伝わるように弾きます。

独り言を大声で言っている人や一方的に話す人の話を聞くのは大変に疲れるものです。それと同じで、聞き手に話しかけようとしていない演奏は聴いていて大変に疲れます。

「聞き手に伝わるように」ということは基礎中の基礎ですし、超絶技巧などよりはるかに重要なことですが、あまりに多くの人がぶつぶつと「独り言」を言っていることが多いように思えます。普段の練習の場合は、聞き手はマイクであったり壁であったりしても構いません。聞き手に、何を伝えようか、どんな感情をと意識を持って弾くだけで、ずっと良い演奏になるはずです。

良い音楽にするヒントになれば幸いです。

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