問題の把握と自分への指示:効率的練習のヒント2
練習には問題を把握が必要になります。
音程がおかしいのか、リズムがおかしいのか分かっていないのに、楽器を使って練習をするのは無意味です。また、音程がおかしいと分かっていても、高いのか低いのか分からずに練習する意味はありません。
もちろん自分では気がつかない場合もありますが、自分で気がついていながら直していない場合が非常に多くあります。問題の把握には録音を使うことが効率的です。
音程を例に挙げます。音程のずれが、高いのか低いのか、弾いている時には自分で分からない場合があります。ですが、録音して電車の中などで聴き返すと自分でもどのようにおかしいか明瞭に分かることがあります。また、リズムであればメトロノームと一緒に録音をし聴き返すと早くなっているのか遅くなっているのか一目瞭然の場合があります。
すなわち、録音することで客観的な聴き方ができるし、自分に対する先生になることができます。
それでは自分に対する指導はどうするべきか。先生として最低なのは「違う!」と言うだけの先生です。どう直すべきか、高くすべきか低くすべきか、などの具体的に指示しなければ指導にはなり得ません。自分に対しても、楽譜に「×」をつけるだけでなく具体的な指示を書く必要があります。例えば、録音を聴いて低い箇所はその箇所に↑をつけ高くしろと、高い箇所には↓をつけ低くしろなどが考えられます。
こういった指示は自分に対する「申し送り事項」と言えます。録音を聴いて問題と感じた部分を、具体的な指示として楽譜に書いておくことで、次に練習する時には問題の箇所だけを練習することができるようになります。
効率的に練習するご参考になればと思います。
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