音程は指先だけでは当たりません
ヴァイオリンの音程は左手の指の位置で作るようなイメージがあります。実際、弦は左手の指で押さえるわけですが、指先だけで音程を取ろうとするだけではあまり良い結果にはならないようです。
指先ではなく「手全体の形」としても捉える方が良い結果につながります。この感覚は言葉にしにくいのですが、ひとつひとつの音を指先で探そうとするのではなく、押さえるべき場所に手を用意することと、「他の音との関係」を手全体で把握するという感じになります※。
例えば次のような発想です。音程の「高い」「低い」ではなく、指と指の間隔が「広い」「狭い」を意識します。全音なら指と指の間隔は広いし、半音なら狭い。ひとつひとつの音程をそれほど意識せず、「指の間隔」を意識して弾いてみるといかがでしょう?(例えば、カイザー1番など)
意外とこの方がきちんと音程が合います。和音でも、ひとつひとつの音(例えば「ドとミ」、「レとファ」)を意識するよりも、指の間隔が広いか狭いか(例えば単三度か長三度か)を意識すると意外と音程が合います。
絶対的にひとつひとつの音が正しいか確認するのも音程を取るひとつの方法ですが、他の指との関係、手全体の中での位置関係で音程を捉えるということになります。音程がいまひとつうまく当たらない場合など、参考にしていただければと思います。
※「押さえるべき音の真上に指を持って行って落とす」という表現がなされます。また、「手のフレーム」という表現もされます。
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