ガット弦の取り扱い
ガット弦はチューニングが狂いやすいし、切れやすくて使いにくいと思われているようです。チューニングが狂いやすいことは事実ですが、切れやすいのはちょっとした工夫で避けることができます。 ガット弦はなぜ狂うのか?ガット(羊の腸)は天然素材で、湿度の変化で伸縮するためです。そして、湿度で伸縮する性質が、ガット弦が切れやすい理由です。
ガット弦が切れる状況としては、楽器を弾いた後ケースに入れて翌日見てみたらA線が切れていた、というパターンが大半ではないでしょうか?
こういった切れ方は、雨の日などで湿度が高い場合に起こります。湿度が高いと、弦は吸湿して弦が伸びます。伸びた状態に合わせてチューニングすると、湿度が低くなったときに、弦が耐えきれないほど張ることになります。ケースの中は比較的湿度が低く保たれるので、弦が縮んで切れてしまうわけです。
従って、今日は湿度が高いなと思ったら、弾いた後ケースに入れる前に、A線を半音ほど緩めておけば切れることはありません。ガット弦が切れやすい方、ぜひお試しください。
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