展示会のシーズンになりました。「弦楽器フェア」等をご覧になったことのある方も多いかと思いますが、意外と展示会をご存じない方も多いようですので、展示会で良い楽器を探すヒントや、楽器を見るポイントをお話したいと思います。一番メジャーな「弦楽器フェア」を中心に書かせて頂こうと思います※。
11月上旬の「弦楽器フェア」は国内最大(世界でも最大級)の弦楽器展示会です。国内の弦楽器製作家が自身の楽器を展示発表するイベントですが、近年は国内・海外を問わず多くの楽器店や製作家が出品しています。数万円の安価な楽器からストラディヴァリ、グァルネリまで、また、弓やアクセサリーも数多く出品されます。
多くの楽器が試奏自由となっているし、貴重な楽器でも許可を得れば試奏ができるようになっています。その点、ヴァイオリン界に蔓延する高飛車な感じは少なく、楽器店に行くよりも気軽に多くの楽器を試せる機会となります。多くの人が弾いているので自分の音だけが目立つことは少ないし、入場料(1,000円)を要するイベントのため購入前提でなくて問題ありません。
購入前提ですと、弦楽器フェアは玉石混交ですし自分での判断を要するので、難しいかもしれません。ですが、多くの楽器や弓を見て、触って、弾くのは、楽器の良し悪しを判断するスキル向上に必要なことです。また、バロックヴァイオリンのような普段触らないようなもの、楽器の材料などもあったりして、ヴァイオリンを知るにも有用なイベントです。
楽器店の展示会も「弦楽器フェア」よりは規模は小さいものの、数多くの楽器の試奏がしやすい環境にありますし、普段よりも気楽に多くの楽器を見ることができます。また、購入前提でなくても歓迎のようです。「良い楽器」を知るために、また「安くて良い楽器」を見つけるために、ぜひ展示会を覗いてみることをお勧めします。
※わたしの試奏企画のために書いているわけではありません。試奏企画は、弦楽器フェアや展示会で製作家さまや来場者さまに「弾いて」とよく言われるため、それをオープンにしただけのものです。念のため。
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