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ヴァイオリン演奏のヒント-美しい演奏のTips弓をまっすぐに動かすために(理論編)

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弓は弦と直交するように動かします※1。言うのは簡単ですが、弓のどの位置でも、また、どの弦でも直角に保つのはなかなか難しいものです。特に弓の先で曲がってしまったり、G線でまっすぐ動かなくなったりします。

この弓がまっすぐに動かない原因は、主にひじにあると言えます。弓はひじを含めて腕全体で動かすのが原則です。ですが、ひじは主に上下に動かすべきで、前後に動かすべきではありません※2。

アップボウ(上げ弓:弓先から弓元に動かす)の時は問題なく、ダウン・ボウ(下げ弓:弓元から弓先に動かす)時に、ひじを後ろに引いてしまうケースがよく見られます。ひじを後ろに引いてしまうと、弓は弦と直交しなくなってしまいます。

ダウン・ボウの時はひじは下に下ろしつつ、手を自分の正面に押し出すように動かします。アップ・ボウの時は手を自分の顔の方に運んで来つつ、ひじを上に持ち上げます。G線ではひじの位置が高いだけ、E線ではひじの位置が低いだけで、同様の動きをします。

「ひじは後ろに引かない」。弓をまっすぐに動かすための参考にして頂ければ幸いです。

※直交させない方が上手く弾ける技術もありますし、楽器によっては正確に直交させてしまうと音がつまる場合も出てきます。ですが、原則的には弓と弦は直角の関係で、大半の場合は大丈夫です。

※2 実際には斜めに動かすことになりますが、感覚的には上下の方が近いと言えます。


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