多くのヴァイオリニストは演奏中に身体を動かします。パールマンの演奏を観ると、本当に気持ちよさそうに楽しそうに身体や楽器を動かしていて、観る側まで楽しくなります。また、オーケストラなどでも演奏者の身体の動きがうねりの様でそこから音楽を感じることもあります。
この身体の動きですが無意味にやっているのでもないし、ヴィジュアル面でのアピールでもありません。良い音を出すためや、しっかりとした発音をするためにやっている動きです。
動きをよく観察すると、弓の動きと反対側に身体やヴァイオリンを動かしていることがおわかりでしょうか?ダウンボウの時は身体や楽器は演奏者から見て左側に、アップボウの時は右側に動かしていることが大半のはずです。
弓の動きだけでは足らない発音や音色を作る際には、こういった身体の動きを使うことがあります。従って、たまに身体の動きだけをまねして楽器と同じ方向に動かしている方を見かけますが、これは無意味な動きでかえって音色や発音を悪化させてしまいます。
身体はむやみに振り回すべきでないと思います。ですが、はっきり発音したい場合、ちょっと違う音色を求めるときに、弓の動きと反対方向に少しだけ身体(楽器)を動かしてみてはいかがでしょうか?
良い音色で弾くヒントになれば幸いです。
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