ヴァイオリンがわかる!トップページへ

ヴァイオリンがわかる!はヴァイオリンに対して熱意を持って取り組んでいる方を応援するヴァイオリン情報サイトです。
ヴァイオリン教室のご案内 | テレビ情報 | ダウンロード | 携帯サイト | 新着情報 | サイトマップ | お問い合わせ
ヴァイオリンがわかる!ヴァイオリン入門のヒント、良い音を出す方法、楽器の選び方など、初心者から上級者まで役立つヴァイオリン情報サイト。ヴァイオリン教室埼玉県川口市
ヴァイオリンがわかる!トップ > 始め方がわかる-はじめてのヴァイオリン >
 

始め方がわかる-はじめてのヴァイオリン弓は緩める、弦は原則緩めない - ヴァイオリンの取説

Beginner 始め方がわかる-はじめてのヴァイオリン一覧

 

ヴァイオリンや弓に力をかけ続けたり、過度な力をかけたりすることは、楽器のトラブルを招きます。そのため、保管時にも弓の毛や弦の張りに気を配る必要があります。

弓の毛の張りは、弓の端のネジを回すことで調整できます。使用後は「弓の毛がスティックに軽く触れる、しかし、弓の毛の束がばらけない」程度に緩めます。

弓の毛を緩める理由は、スティックの反りを保つことにあります。スティックは熱をかけて曲げてあり、弓の毛を張ったままにして力をかけ続けていると、反りが戻ってしまいます。使用後には必ず弓の毛を緩めるべきです。

使用後に弦を緩めるか、緩めないかについては、議論があります。わたしは次のように考えています※1。

緩める方がよい場合:
・ 3日以上弾かない
・ ガット弦を使用、かつ、湿度の高い環境で弾いた

緩める必要が無い場合:
・毎日 or 2日に1度程度は弾く

ガット弦と湿度が関係するのは、ガットが湿度で伸縮するためです※2。緩める加減は、長期間弾かない場合は5音程度、湿度の高いときに弾き翌日も弾く場合は1音程度緩めれば良いと思います※3。

張力をかけ続けたり、かけ過ぎることによるトラブルとしては、ネックが手前に曲がってくる(「ネックが下がる」と言います)ことが代表的です※4。この修理(「ネック上げ」という修理になります)には高い費用と時間がかかってしまいます。

弓や弦の張りを緩める理由は、「同じ力をかけ続けることを避ける」「過度な力をかけることを避ける」事にあります。緩める理由に注意すれば、適度な加減を見つけやすくなるかと思います。ヴァイオリンや弓の取り扱いの参考になれば幸いです。

※1 新作やモダンの楽器なら通常これで良いでしょう。オールドには、緩めることで「楽器の疲労回復ができる」という現象が見られる場合があり、少々異なります。

※2 部屋とケースの湿度差がある場合、低い湿度では弦が収縮し、張りが強くなります。そのため、楽器に過度な圧力がかかります。

※3 緩め過ぎると駒や魂柱が倒れやすくなるので、緩め過ぎには注意する必要があります。

※4 ネック下がり防止用パッドについては、わたしは効果に疑問を持ちますし、表板に悪影響を与えるように思えます。


前の記事「弓の毛の交換 - ヴァイオリンの取説」を読む
次の記事「弓の持ち方1 - ヴァイオリンの技術を考える」を読む

→ 一覧ページに戻る → トップページに戻る





名器を手に取る | 始め方がわかる | ヴァイオリン演奏のヒント | ヴァイオリンを選ぶ | 情報源がわかる | 価格と価値がわかる
このホームページについて | ご利用にあたって | メンテナンス情報 | 当サイト運営者