ヴァイオリンは誰でも知っている楽器ですが、その一方であまり身近ではありません。どうやって取り扱ったらよいのか分からない方も多いかと思います。書籍を見ても、名器の伝説は記されていても、当たり前の扱い方について記されていることは多くないようです。
そこで、何回かに分けて、これから始める方、あるいは、始めたばかりの方に向けて、ヴァイオリンの取説を書いていこうと思います。
書籍やネット上の情報の中には、極端なまでに神経質に湿度管理を要求したり、「素人がいじってはいかん。専門家に任せなさい」という論調のものすらあります。確かに、ストラディヴァリ、グァルネリをはじめとした名器の場合は非常に敏感かつ神経質な面があり、気候で音色は変わるし、専門家でもよほど熟練した人でないと充分に能力を発揮できない楽器もあります。
ですが、名器だけがヴァイオリンでしょうか?名器以外の普通の楽器でさえも、そんなに神経質に扱う必要があるのでしょうか?決してそんなことはありません。もともとヴァイオリンは結構丈夫にできています。当たり前のことを少しだけ注意するだけで、ほとんどメンテナンスフリーで使えるものです。
必要以上に神経質になったり、不安がる必要はありません。ヴァイオリンに安心して接する手助けになれば幸いです。
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