レッスンを受ける最大のメリット - 教える側の気持ち



レッスンを受ける価値はどこにあるのでしょう。もちろん、音符の間違いを教えてもらうことや、姿勢などの問題点を指摘してもらうなどもあります。ですが、一番の価値はこれまでできなかったことをできるようにしてもらう点にあると言えます。

これは体育の先生が、子供に鉄棒の逆上がりを指導するのと似ていると言えます。まずは、補助したり足台を使ったりして、何らかの方法で一度逆上がりができるようにしてあげる。それを何回か繰り返すことで、感覚をつかんで補助なしで逆上がりができるようになります。

ヴァイオリンも同様で、レッスンで一番大事なのは「一度できるようにしてあげる」というところと考えています。ヴィブラートやスピッカートなど、できるようになるにはそれなりにコツと長期間の練習が必要な技術もあります。また、アップボウスタッカートやフラジオレットなど一回できてしまえば分かる技術もあります。また、音色・音程のように気がつかなければ改善できない技術もあります。

他の先生がどうされているかあまり知りませんが、わたしの場合は、言葉での説明以外に、生徒さんが右手わたしが左手を弾くことで良い音の感覚を覚えて頂いたり、時にはわたしの楽器や弓を使って弾いて頂くことで理解して頂くなど、あらゆる方法を使います。

ヴァイオリンは回数や時間をかければ上手に弾けるわけではありません。回数・時間によらずたくさん感覚をつかませてくれる、すなわち「多く気づかせてくれる」ことの方が重要と言えます。良い先生を探す参考にして頂ければと思います。

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