ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」

ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」はヴァイオリンに対して熱意を持って取り組んでいる方を応援します。

録音機レビュー〜EDIROL R-09とM-AUDIO NOVAを中心に

効率的な練習には録音が効果的です。携帯電話でも録音できますし、多くの録音機器が販売されています。その中で、わたし自身が使っている録音機器をご紹介しつつ、ヴァイオリンの練習に向いた録音機についてもお話ししたいと思います。

パソコンを使って録音する

最もお金をかけずにそこそこの品質で録音するにはパソコンを利用する方法があります。多くのノートパソコンはマイク内蔵ですし、外部マイクの入力端子が付いている機種も多く見られます。ただ、この方法は概して良い音では録れません。携帯電話よりはマシというレベルです。パソコンの内蔵マイクで録った音は次の通りです(PC:IBM ThinkPad X32、ソフト:SoundEngine Free)。

♪パソコン内蔵マイク(ブルッフ Vn協奏曲冒頭:MP3 600KB程度)
♪パソコン内蔵マイク(チューニング音:MP3 180KB程度)

また、外部マイク(Sony ECM-909:20年ほど前のコンデンサステレオマイク:10,000円程度)をパソコンの入力端子に接続して録音は次の音です。

♪パソコン+外部マイク(ブルッフ Vn協奏曲冒頭:MP3 600KB程度)
♪パソコン+外部マイク(チューニング音:MP3 220KB程度)

外部マイクをつけた方が実際の音に近いのですが、ノイズが非常に多く(ヘッドホンで聴くとよくわかります)高品位な音とは言えません。練習には高品質な録音機が必要とは限らないのですが、曇ったレンズでは見たいものもよく見えません。極力、実際の音に近い音が録れる録音機を使用した方が効率的に練習できます。

M-AUDIO NOVA(高品位マイク)+TASCAM US-122(USB Audio I/F)

そこで、とにかく高音質を目指し、安価で性能の良い録音機を探しました。その結果、大きめのコンデンサマイクロフォン+USBオーディオインターフェース+パソコンをつなぐことでかなり高品位な音が録れることがわかり、導入しました。

コンデンサマイク M-AUDIO NOVA(→製品情報・ご購入はこちら
USBオーディオI/F TASCAM US-122(現在はUS-122Lという後継機種が出ています。→製品情報・ご購入はこちら)

♪高品位マイク+USB Audio I/F(ブルッフ Vn協奏曲冒頭:MP3 500KB程度)
♪高品位マイク+USB Audio I/F(チューニング音:MP3 150KB程度)

音はバツグン。ほぼ原音と同じ音が録れます。道路を走る車の音や、湯の沸く音を録ってヘッドホンで聴くと本物と間違えるくらいのクオリティを持っています。本格的な録音を比較的安価にと言うのでしたら、非常におすすめできます。

※サイト運営者情報や、指導者紹介の演奏サンプル動画も、音はこれで録り、映像とミックスして作成しています。→サイト運営者情報 →指導者紹介

もちろん、マイクや録音装置にこだわればきりがありませんが(ノイマン U-87というマイクがレコーディングの世界では標準です。一本40万円程度)、合計5万円弱でこれだけの高品位な音が録れるなら非常にコストパフォーマンスが良いと言えます。

EDIROL(ローランド) R-09

非常に高音質なのですが、上記写真のセットに加えマイクスタンドとパソコンが必要で、大げさなシステムになり使い勝手がよくありません。そこで、気軽に持ち運べ、簡単に録音・再生ができる録音機を探しました。候補として、次の製品が上がりました。

・オリンパス LS-10(→製品情報・ご購入はこちら
・TASCAM DR-1(→製品情報・ご購入はこちら
・EDIROL R-09(→製品情報・ご購入はこちら
・ZOOM H4(→製品情報・ご購入はこちら
・ソニー PCM-D50(→製品情報・ご購入はこちら

オリンパスLS-10は作りは良いのですが、動作がもっさりしていること(録りたいタイミングで録れないのは致命的です)がマイナス。TASCAM DR-1は妙に大きいことと、機能に凝りすぎていて操作がよく分からない(マニュアルを持ち歩いて使うタイプの製品ではない)こと、ZOOM H4は外部マイク端子の充実(ファンタム電源を使うマイクが使える)が魅力でしたが、厚みが大すぎなことと操作が直感的ではないことでオミット。ソニーPCM-D50は大きすぎてオミット。小さく、持った感じが軽く、乾電池で使用できるEDIROL R-09を購入しました。

やや作りが安っぽいこと、特に電池のフタが繊細なのはマイナスでしょう。反面、操作が非常に平易であること(マニュアルも分かりやすい)、録音状態が赤いランプで大きくはっきり分かることは大きなメリットです(点滅の速さも適切。遅すぎる機種は直感的に分からない)。録音できていなかったというのが録音機として最悪の事態ですので、それを避けられるのは非常に好ましいと言えます。(写真は録音時です。RECランプの周辺が録音スタンバイ時は赤く点滅、録音時は赤く点灯します)

音質は高品位マイクにはかなわないものの、まずまずのクオリティです。

♪EDIROL R-09(ブルッフ Vn協奏曲冒頭:MP3 500KB程度)
♪EDIROL R-09(チューニング音:MP3 170KB程度)

高品位マイクより少しキンキンしますが、この大きさにしては相当に品位が高いと言えます。高品位マイクがデジタル一眼レフなら、R-09は高性能のコンパクトデジカメと言えます。音質は最高とは言えないものの、気軽に持ち歩いて録音するには最適です。

標準的な四角のヴァイオリンケースに楽に入ること(もちろんケースなどで保護しないとキズつきます)、電池を入れても重く感じないこと、思ったより電池は長持ちするし単三電池を使うためどこにでも売っていること、は大きなメリットです。また、安っぽい感じは逆に気にせず使えるし、軽いためレコーダのダメージや、他のものに与えるダメージが少ないことは意外な発見でした。

わたし自身は、練習の時にとにかく録音しておくという使い方をしています。何か気がついたときに、すぐに再生できることや、録音していてもあまり気にならないのは意外な大きなメリットです。ご参考にしていただければ幸いです。

※マイクまでの距離はいずれもおよそ2.5mです。

製品情報

上記製品の情報は下記リンクをご覧下さい。

高品位マイク+USB Audio I/F
コンデンサマイク M-AUDIO NOVA →製品情報・ご購入はこちら
USBオーディオI/F TASCAM US-122L →製品情報・ご購入はこちら

ポータブル録音機
EDIROL R-09 →製品情報・ご購入はこちら



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