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穴の空くほど見るべき弓の図鑑:L'Archet

弓にも図鑑が存在します。弓を図鑑で見て何が楽しいの?弓なんてどれも同じに見える、という感覚の方が普通とは思います。でも、製作者によって微妙に形状が異なり、また製作者の癖が出るものでその特徴を把握する上でも図鑑が必要とされます。また、弓にも善し悪しがあり、安価なものから高額に取引されているものまであります。特に高額に取引されるものは100年〜200年ほど前の骨董品ですのでその評価をするために鑑定の必然性が出てきます。そのためにも図鑑は必要です。

弓の図鑑もいくつか出版されていますが、最もメジャーと言えるものがミラン&ラファンのL'Archet(アルシェ:「弓」という意味です)。3冊(4冊とも言える)セットで30万円近くの高額な書籍ではあります(どの分野もそうですが、内容が事実に近い本ほど高額です。それだけ利用価値があると言うことです)。

ミラン&ラファンのL'Archet:それぞれの弓について複数の実物大写真が掲載されています。

フランスのオールド弓について、ヘッド部分とフロッグ部分の写真が多数掲載され、また製作家毎にその製作家の来歴や特徴を示した文章が記されています。

べっ甲や象牙を使ったり、螺鈿細工や彫刻の入った弓が掲載されていることや、使われている貝にもさまざまな模様があって楽しめるかもしれません。ですが、それだけの見方だったり、ただ眺めるだけでは何の役にも立たない本で、文字通り穴が空くほど見ると製作者毎の特徴をが見えてくることもあり、そういう使い方をするべき本です。

変わった模様の貝のフロッグやべっ甲のフロッグもあります。

ヘッドは全体の形状や表情だけでなく、先端部内側を刃物で削った痕跡や削る作業の速さの感じ、あるいは量感など。フロッグも全体の形状だけでなく親指が当たるあたりの切り込み具合や量感などが写真によって得られる情報と言えるでしょうか。

わたしはとても鑑定なんてできませんし、ヘッドやフロッグは鑑定の上では重要とは理解しているのですが、弓の善し悪し自体はヘッドやフロッグよりもスティック全体の造形の方が分かりやすいような気はします。その意味で、実物を見て音を出して見た目と音の関係を知ろうとすることも弓選びの上では大事です。

またこの本には古い絵画の写真も多く、当時の弓の持ち方からどう弓は持つべきか考える参考にしたり、それぞれの弓の傷み具合からその弓がどのように持たれていたか推定する手がかりにしたりしています。これは本来のこの本の使い方では無いかもしれませんが、わたしにとってはその点が有用に思えます。

ヴァイオリン属を演奏する古い絵画もいくつか掲載されています

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