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音域と調性の選択〜音階練習の進め方2

先回、音階は「道具」であるというお話をしました。使いやすい「道具」であるためには、高度かつ高性能な道具ばかりが使いやすいとは限らず、適所適材のものを用意する必要があります。

ヴァイオリンを始めたばかりの時は1stポジションから始める事が多いでしょう。いきなり高いポジションを使う音階を進めても「道具」を組み立てられないことでしょう。また、滅多に使わないような調性から進めるよりは、その時点で頻用する調性を習得した方が、「道具」として使い勝手は良いでしょう。更には、手への負担の大きい「道具」を最初から組み立てようとしても、手を痛めてしまっては元も子もない事で好ましい事ではないでしょう。

音階だけでなくどんな練習にも言える事ですが、その時点でのレベルと必要性に見合った練習をする必要があります。そして、前段階の音階を習得しておかないと次の段階に進む事ができない音階もあり、順序を考慮するべきでしょう。

以下、うちのレッスンの場合の進め方です。もちろんこればかりが正しいやり方とは限りませんが、ご参考にして頂ければ幸いに存じます。

【第一段階】
ヴァイオリンを初めて弾く方の場合は、まずは
・A線とE線でイ長調→D線とA線でニ長調→G線とD線でト長調
を1オクターブずつから進め、次にG線からE線まで全ての弦を使用したト長調2オクターブ音階を進めます。

スズキ教本1巻2巻の音階の内容でアルペジオ(分散和音)を含め、ト長調、ニ短調、変ロ長調、イ短調、イ長調へと進め、小野アンナの音階教本に移ります。

【第二段階】
小野アンナの音階教本の進め方は、記載内容とは異なりますが、使用頻度が高く、かつ、手への負担が比較的少ない#の調性から進める事にしています。

・ト長調→ホ短調→ニ長調→ロ短調→イ長調→嬰ヘ短調→ホ長調→嬰ハ短調
と#4つまでの調を進め、次に♭の調性へと進めて行きます。それから、

・ハ長調→イ短調→ヘ長調→ニ短調→変ロ長調→ト短調→変ホ短調→ハ短調
と♭3つの調性まで進めます。

これを最初は1stポジションのみの音階、2オクターブ音階(ポジション移動あり)、それから3オクターブ音階や3度、6度、オクターブの重音などについても同様の要領で進めます。

音程を取るのが困難な場合はまずは長調のみ、それから短調を含めてといった進め方にする場合もあります。あるいは長調と短調の関連づけながら進める場合もあります。でも最終的には上記の音域と調性を習得できるように進めていきます。

どの音階から進めていったらよいか迷われる場合はご参考にして頂ければ幸いに存じます。

※より高度な技術を要する方には、全ての調性で、またカールフレッシュの音階教本でも進めますが、まずは上記内容がきちんと弾ける事を優先します。

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