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クラシック音楽にお詳しい方がご存じのヴァイオリン名曲(前編)

クラシック音楽との接し方も人それぞれだと思います。音楽のひとつのジャンルとしてクラシック音楽を聴く方も少なくないですし、クラシック音楽だけが音楽だと思うような方もいらっしゃることでしょう。ただ、残念ながらクラシック音楽は音楽の中でマイナーなジャンルではあって、「クラシック音楽も聴く方」と「クラシック音楽を聴き込んだ方」との差は大きく感じます。

今回はクラシック音楽を少し聴き込んだ方ならご存じであろうヴァイオリン名曲について(前編)です。前編では次の4曲について取り上げます。

・ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲
・ブラームス ヴァイオリン協奏曲
・ブラームス ヴァイオリンソナタ
・サン=サーンス 序奏とロンドカプリチオーゾ

引き続き曲自体についてはウィキペディアにも詳しい情報がありますので、簡単な記述に留めさせて頂きました。また、該当CDのAmazonへのリンクを張りました(広告リンク付きですが、収益目的よりも著作権問題の回避を主な目的としています。ご了承下さい)。一部には試聴できるものもありますが、PCでは視聴できてもiOSでは動作しないようです。その点にもご容赦下さい。

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲

ヴァイオリン協奏曲の中で最も格調高い曲と言って良いでしょう。技巧的とは言えず1楽章は音階練習のようなパッセージの組み合わせで出来ていますし、他の楽章もヴァイオリン的に派手な箇所はほとんどありません。チャイコフスキーのようにキャッチーなメロディが多数出てくるわけではありません。ですが、ベートーヴェンの中でも大傑作のひとつで、俗世界を離れた神の領域に近づいた「音楽」とはこういうものかなとすら考えさせられます。

古い録音でノイズは多いしオケも荒いのですがクライスラーの録音をぜひ聴いて頂きたいと思います。クライスラーの演奏ほどソロの最初からして「香り」を感じさせる演奏は他に知りません。現代のクラシック音楽に失われてしまった「香り」ですが、この「香り」こそが音楽が尊いものである所以なのだろうと思います。

単純な音が並びますが超の付く難曲です。レッスンでやるとすれば最も最後に来るべき曲と言えるでしょう。他のヴァイオリン曲ではあり得ないような弾きにくい箇所があちこちに出てくるし、楽譜通りに弾くことを最大限に要求される曲です。「楽譜通りに」は最も難しいことでもあるのです。

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このCDは現在入手困難ですが、音源はYoutubeにもあります

 

ブラームス ヴァイオリン協奏曲

ベートーヴェンと同じくヴァイオリン協奏曲の中で格調高い曲です(実際ベートーヴェンのコンチェルトからの影響を大いに受けているそうです)。3大ヴァイオリン協奏曲の一つにも数えられ、ブラームスらしい重厚さと高度な技巧が織り交ぜられています。

ダヴィド・オイストラフの演奏を推奨します。スケールの大きさと同時にこの曲の詩的な側面が明瞭に表現されているように思えます。クレンペラーとのEMI盤も素敵ですが、音色は下に紹介したグラモフォン盤をお勧めしたいと思います。録音によってかなり音色が違います。

何でも弾けるレベルに達した上でレッスンで取り上げられる事も少なくないはずです。ただ、わたし自身はチャイコフスキーの評の「詩情が欠けているのに、異常なほどに深遠さを装ってみせる」に同感で、名曲の理由が今ひとつ理解できませんでした。ですが、習っていた先生にご指導頂いて微細な和声の変化などデリケートな側面に気づかされました。

ヴァイオリン協奏曲の中でも壮大な曲の一つですが、でもヴァイオリンソナタ的なデリケートな側面もあることは、少なくともわたしにとっては自分で弾いて、かつ、先生にご指導も頂かなければ気づくことの出来ない曲でした。ようやく現在では名曲と理解できるようになりました。

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(試聴ありですがソロが出てくる前に終わっています)
同じディスクにチャイコフスキーやバッハの二重協奏曲も収録されています

 

ブラームス ヴァイオリンソナタ

上記ヴァイオリン協奏曲に続いてブラームスです。1番の「雨の歌」は特に有名で名曲のひとつですし3番もコンサートなどでとても多く弾かれる曲です。また、あまり有名ではない2番もとても素敵な曲です。まさに「楽器で語る詩」で極めて繊細かつ豊かな表情にあふれた曲と思います。

ウィーンフィルのコンサートマスターだったゲルハルト・ヘッツェルの演奏を推奨したいと思います。演奏家が必要以上に音楽世界から前に出しゃばることが無く、この曲の持つ景色を映し出してくれます。ピアノもうるさくなく素敵な音色と感じます。

一般的なヴァイオリン教室のレッスンで取り上げられる事はあまり多くないのではないかと思います。ことさら表現をしようとするのではなく、まず楽譜に書いてある音符や強弱などを全部忠実に音にしようとするべきでしょう。また音の長さの維持やスタッカートの音の切り方などリズムをきちんと再現する必要があります。楽譜に書いてあることを忠実に行うことでこの曲の詩的な景色が浮かび上がってくるように思えます。

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サン=サーンス 序奏とロンドカプリチオーソ

ハイフェッツ盤がツィゴイネルワイゼンとカップリングで録音されているためか、意外とよく知られているようにも思えます。技巧的な部分とメロディックな叙情的な箇所とうまく織り交ぜて、毅然としているけれど品のよい曲に仕上がっています。

ハイフェッツ盤がぜひ聴くべき音源になり得るでしょう。ハイフェッツ独特の「夕日に立ち向かう騎士」のような音楽と技巧の冴えがこの曲の毅然とした表情に似合いますし、メロディックな箇所もハイフェッツ独特のロマンティックな表現に似合います。実際同じメロディも箇所によって別の表情を作っていたり、演奏の設計能力の高さを伺わせます。

ヴァイオリン教室のレッスンで取り上げられる頻度のとても高い曲と言えるでしょう。フランス音楽特有のリズムの難しさはありますが、比較的弾きやすくて派手で演奏効果の高い曲のためでしょうか。ぜひ取り組んでみて頂きたい曲です。

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同じディスクは先回ツィゴイネルワイゼンでも紹介致しましたので重複して購入なさらないように

 

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