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クラシック音楽を聴く方ならご存じのヴァイオリン名曲(前編)

クラシック音楽を聴く方なら常識のように知っている曲があります。学校の音楽鑑賞で聴かれるような曲です。その中にはヴァイオリン曲もいくつか含まれています。ヴァイオリンを弾く人にはもちろんヴァイオリンをあまり聴かない人にも知られたクラシック音楽の「超定番」と言える曲について、前編後編2回に分けて書かせて頂きたいと思います。今回は下記の4曲を取り上げます。

・ヴィヴァルディ「四季」
・メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲
・チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
・クライスラー 愛の喜び/愛の悲しみ/美しきロスマリン

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ヴィヴァルディ「四季」

ヴァイオリンがソロを担う曲の中で最も有名な曲のひとつでしょう。イ・ムジチ合奏団の録音によって一世を風靡し、メジャーになり過ぎて聴き飽きられてしまった感すらあります。けれども、ピリオド楽器を使用するなど近年バロック音楽の演奏に大きく変化が生じて、新解釈にて生命を与え直された現在進行形の曲です。

録音は多いのですが、お勧めできる録音として、ファビオ・ビオンディによる演奏が挙げられます。「春」はこんなに生き生きと、「夏」はこんなに嵐の景色が見えるような音楽だったのかと、私は感銘を受けました。

ヴィヴァルディというと「a-moll協奏曲」がヴァイオリンを弾く人には有名ですが、「四季」の方はレッスンで取り上げられる事のほとんど無い曲です。でも、あまりにも有名な曲を自分で演奏できる気持ちは格別なものがあって、わたしもレッスンは受けた事が無いのですが初めて弾いた時には大いに感動しました。「春」も演奏上は案外難しい箇所がありイメージ以上に難易度は高めですが、四季それぞれ表情豊かな曲でもありますし「春」だけではなくぜひ弾いてみて頂きたい曲です。

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メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲

上記「四季」もヴァイオリン協奏曲なのですが、普通の意味でヴァイオリン協奏曲として最も有名と言えるのはメンデルスゾーンでしょう。学校の音楽鑑賞で聴いた方もいらっしゃる事かと思います。昔からクライスラーからオイストラフなど大家と呼ばれる演奏家を始め、世界中の演奏家が録音を残しましたが、案外決定的と言えるような録音が見あたらない曲でもあります。その中でアイザック・スターンがユージン・オーマンディと共演した1958年の録音がクールかつスケールの大きい演奏でわたしは気に入っています。

超名曲ですし、多くのヴァイオリン教室でレッスンの課題としても多く使用される曲で、今時は小学生のうちからこの曲でレッスンを受ける事も多いでしょう。ですが、実際は超難曲でもあります。

調性の都合もあり弾きにくい箇所が少なからずあり、複数の楽譜を見比べると様々なフィンガリングやボーイングが存在する事は、音楽的かつ確実な演奏を実現するために多くの校訂者が知恵を絞っている証なのでしょう。

更には技術的な難易度以上に、この曲は感情を込めて歌い上げるイメージかもしれませんが、演奏をする上では余計な事は何もできず、「自然に」弾く事を要求される点でモーツァルトの曲と同じく究極の難易度とも言える曲です。まずは楽譜に書いてある事を正しく音に組み立てる事を徹底する事が望ましいと思います。

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チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲

メンデルスゾーンに並んで超有名なヴァイオリン曲と言えます。昔のレコードではメンデルスゾーンとのカップリングで収録されるケースが多かったですし、名手達の多くが録音をしておびただしい数の録音があります。それだけ売れ筋の曲だったのだろうとも言えます。

定番とも言えるハイフェッツやオイストラフの演奏は何度聴いても唖然とさせられるのですが、ちょっと意外なところからクレーメルの録音もお勧めできます。最も美音で弾かれたチャイコフスキーでは無いかと思いますし、他の演奏から得られない独特の世界があります。

多くのヴァイオリン教室で課題として取り上げられる事の多い曲でしょう。ヴァイオリンの演奏テクニック上も難易度は高いですし、意外と思われるかもしれませんが2楽章のカンツォネッタはリズムの難易度が高いです。弾きこなすにはかなりの練習が必要ですが、キャッチーなフレーズが数多く出てきますし、しかも丁寧に練習すれば弾ける曲ではありますのでやりがいのある曲と言えるでしょう。ぜひ全楽章を取り組んでみる事をお勧めします。

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クライスラー 愛の喜び/愛の悲しみ/美しきロスマリン

ヴァイオリン曲の小品と言えばクライスラーとも言える定番中の定番の曲です。クライスラーは1920〜30年代を中心に活躍した名ヴァイオリニストで、趣味の良さとヴァイオリンの良さが最大限に発揮された曲を多く残し、また、多くの曲をヴァイオリン用に編曲しました。

特に有名な、愛の喜び/愛の悲しみ/美しきロスマリンも大変多くの録音がありますが、クライスラー自身の演奏がお勧めできます。100年近く前のとても古い録音でパチパチとノイズが入り音は揺れていますが、自作自演にしかない潔さを感じられます。他には、パールマンの録音も素敵ですし、これも意外なところでクレーメル(愛の悲しみ/美しきロスマリンがあります)が多彩な音色を感じ取る事ができます。

聴いても簡単に聞こえますし、一見単純な楽譜ですが、これらの曲を弾きこなすのは至難の業です。一般的なヴァイオリン教室のレッスンでも取り上げられる事は滅多にないでしょう。演奏するには、ラヴェルやシベリウスなどと同じく20世紀の曲と考えて、楽譜に書いてある音の長さなどの指定をきちんと消化しなければ形にもならない曲ですし、余計な事は何もできず、だからといって何もしないわけではないことが要求されます。技術的にもボーイング/フィンガリングともにテクニックを一切感じさせないスーパーハイテクニックが必要な曲の最右翼とも言える曲です。

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