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16/12/5 オールド楽器を入手した時の整備

オールド楽器を入手した時の整備

土曜日日曜日は東京にてレッスン。土曜日は体調を崩されたりお仕事のご都合でお休みの方が多く4コマと大変余裕ある日程になりました(なぜかこういう事は重なるものです。特に体調を崩された方はお大事になさって下さい)。一方、日曜日はイレギュラーな日程ながらも9コマの満員大御礼!わたしも頑張りました!お越し頂いた皆様有難うございました。

クラシックギターのお話、かつ私事で恐縮です。

普通サイズの楽器で左手を痛くしてしまった事もあり、8月に買ったイタリア製の新作楽器を手放し小型の楽器に買い換えた。弦長で635mmというヴァイオリンで言えば7/8サイズ程度の楽器。1929年製でヴァイオリン的には古くないがクラシックギターの感覚ではすごく古い。オールドヴァイオリンと同じく厚みと広がりを伴った枯れた音がする。

土曜日は良い天気で湿度が低く、なおかつレッスン日程に余裕があったのでこの時間を使ってこのギターの整備を。もちろんお店でもかなり整備して頂いていたが、自分で納得いく状態にする。

ヴァイオリンでもギターでも同じ事だが古い楽器の入手時にはまず掃除。しばらく弾いていなかったオールドヴァイオリンと同じで音を出すと振動していろんな臭いが出てきてクサい。臭いを発している胴体内部を扇風機や冷風のドライヤーで風を通す。それから(いささか乱暴に)ガンガン弾いて楽器全体を振動させる。これを繰り返すと臭いは抜けてくる。ヴァイオリンなら必要であればお米を入れてホコリの掃除もする。

いったん弦を緩め表面も掃除。一見きれいに見えても古い楽器は結構汚れているもの。弦楽器の職人さんに教えて頂いた方法で掃除(詳しくは書きません。ご了承下さい)。今回のギターはかなりきれいな状態だったが、オールドヴァイオリンやオールド弓だとそれはもう凄いことになっているものもある。汚れを除去しポリッシュを使って磨くと楽器が生き生きとした元気な表情になる。見た目だけでなく、汚れが振動を抑えていたり異常振動を起こしていたりもするのか、汚れを除くとしゃがれ声から艶のある健全な音になるようだ。

弦を張ってその楽器が響く弾き方を探す。音は人間と楽器との対話なので一方が勝ってしまえば響かない。楽器毎に物理的特性は違うため多かれ少なかれ弾き方は異なり、うまく響く力加減や弾く位置を探さなければならない。楽しい作業であると同時に論理的に考えないとうまくできない事で、響いてくれない時は楽器にバカにされているようで不愉快でもある。今回は薄い板でできたとても重量の軽い楽器ということもあり風船を軽く叩くような気持ちで弾くと響くようだ。

更にバランスを取るために長期間にかけて楽器のテンションに見合う弦や適切な調整具合をお店や職人さんに相談しながら探すことになる(弦は楽器自体とのバランスであって単純に強い弦を張ったから大きな音が出るわけではない)。後は大切にしまっておかず温度湿度もあまり気にせず頻繁に弾く。木材は湿度の変化で加工時の形に戻ろうとするもので湿度を吸ったり吐き出したりすることで木材の変形も解消されていくようだ。

特に古いものは買ってきてすぐ使えると言うものではなく、楽器を入手した時は毎回こんなプロセスを経ます。何かのご参考になればと思います。

1929年製のドミンゴ・エステソというスペインのギターです。
我ながらそんなに買い換えて何をやっているのだか。でも今度こそは問題解決になると信じて。

 



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