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15/4/27 「由らしむべし、知らしむべからず」な世界だが

「由らしむべし、知らしむべからず」な世界だが

土曜日は東京にて、日曜日は愛知にてレッスン。土曜日は9コマと満員御礼、日曜日はわたしの不手際のためイレギュラーなスケジュールをお願いすることになってしまった。大変申し訳ありませんでした。

為政術として「由らしむべし、知らしむべからず」と言う言葉がある。臣民を為政者に依存させるようにして、でも依存の根拠を臣民に理解させる必要はない、という意味に捉えている(本当の意味は違うらしいが)。

ヴァイオリンの世界はこの風習が強く残っている。教材は先生作成のものを使わされたり、楽器も先生指定の楽器店で指定楽器を買わされ、生徒に選択の自由を与えないことも少なくない(もちろんリベート目的も少なからずあるだろう)。指導に従わせるだけでその意味については伝えないし、書籍や名演奏、優れた楽譜についても知らせない。様々な点で閉鎖的、前時代的と感じることは多い。

うちでも楽譜の指定は行うし、親しくして頂いている楽器店もある。楽譜は普通に使われる(音階なら小野アンナやカール・フレッシュなど)を指定して国内どこでも通用するよう心がけている。楽器はわたしが良いと思っている楽器を試す機会はご提供するが、選定・紹介はせず自分で勝手に見つけて、でも調整が悪ければ直してもらってというスタンス。著書の「まるごとヴァイオリンの本」もお求め頂ければ嬉しいけれども、教材として使うわけでもないのでご興味があれば図書館ででもよろしければという姿勢。

様々な教室があるのは知っているし必ずしもうちの姿勢が良いとは思わないが(プロを目指すのならそれでは通用しない)、少なくともカルト宗教めいた閉鎖性や不文律は持ちたくない。お金は所定のレッスン料だけで充分であるし、時間も10分前などの必要は無く時間通りお越し頂いた方がお互いにとって無駄はないだろう。録音・録画も自由になさって構わない。続ける事も止める事もお好きになさって頂きたい。私から求めることは「学ぶ姿勢」と「然るべき練習」だろうか。学ぶ姿勢が無かったり、適切な練習をしていなかったりする方には私だって冷たい。

サイトのどこかにも書いているとは思うのだが、ここのところそういう話が続いたので改めて書かせて頂いた。クラシック音楽のみならず音楽業界全般で音楽が必要とされなくなり沈没しつつあるのに、個人とマスとの時代から個人から個人へアクセスできる時代になったのに、ヴァイオリンの世界は全然変わらないなと思わされる。

 



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