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水曜日は教える方のレッスン。今週も8コマと非常に多くの方にお越し下った。お越し下さった皆さま有難うございました。
いつか書いたかも知れないけれども、弾いてうまくいった時に「何を」「どうしたか」を言葉にして頂くことが時々ある。良い音になっても、動きの印象だけでは必ず忘れてしまう。その時にどうしたかを言葉にすることで覚えることができるものと思う。
まずはいい音を出せること。そして、それを再現できること。
言葉を使って理解できるのが大人の強みと思う。極力、感覚ではなく言葉での理解でやってみて頂きたいと思う。
ちょっとした加減で音が良くなったり今ひとつになったりする。ヴィブラートもちょっとした押さえ加減の違いで良い音になったりする。
しばしば、しっかり持って、しっかり押さえつけて弾く指導がなされる場合があるようだけれども、わたしはそれには反対。できる限り、振動を邪魔しないようにするのが一番音が出ると思っているから。
どんな楽器でも言えることだけれども、楽器の振動を阻害せずうまく振動させることがいい音を出すポイントと思う。それができてくると、ほんのちょっとの加減で大きく音が変わってくる。ほんのちょっとの加減も増幅されると言うことなのだろうか。
肩当ても、あご当ても、弦も、松脂も、調整の具合も、温度・湿度も、本人だけでなく客観的に聞いてもハッキリ分かる差になる。
塩を山ほど入れた料理は塩味しかしないけれども、適量にすれば他の味も分かってくると言う感じだろうか。力一杯弾いている段階は、また、充分楽器を鳴らせられない段階は、山ほど入れている塩のようなものと言えるだろうか。
力を抜けばいいわけではない。ほどほどの加減が望ましいと言うこと。強すぎず弱すぎずのほどほどの加減が分かって頂ければと思う。